時のみぞ知る(上): クリフトン年代記 第1部 (新潮文庫)

ジェフリー アーチャー / 新潮社




最近、縁のある(もちろん読書の中で)
1900年代前半のヨーロッパ。
第二次世界大戦の足音が間近に迫る
イギリスが舞台。
ブリストルという港町です。

湾岸労働者だった父を亡くし、
同じく湾岸労働者である母方の伯父と
コーヒーショップで働く母が支える
貧しい家庭に育つ主人公の少年ハリーが
ある才能をステップに
自らの環境を変えていく
成長物語であり、
出生の秘密、古典的恋愛悲劇、
まさに小説の王道が詰め込まれている内容です。

どこかで見たことあるような物語ですが
次はどうなるんだろーと
気になって止まらず読みました。

これだけ世の中に
さまざまな本がある中で、
ひとくせ、ふたくせあるものがおもしろいと思ってしまいがちですが、
王道作品の気持ちよさというのを味わった気がします。

主人公ハリーは
本人の努力や人間性、聡明さで
チャンスをものにしていくのですが
彼の知らないところで
実はさまざまな人が彼を支えているという背景があります。

そのメインともなる、廃棄された客車に住む老人
オールド・ジャック・ターは、
貧困を理由にいじめられて、
学校を飛び出し逃げ込んできたハリーにいいます。

「賛否両論を秤にかけなくてはならなくなったら、
秤の一方にフィッシャー(いじめっ子)を置き、
もう一方にバリントンとディーキンズ(親友)を置くことだ。
なぜなら、フィッシャーはあっという間もなく取るに足りない存在になって
消えてしまい、バリントンとディーキンズは終生の友となって残ってくれるに違いないからだ」

押しつけがましくない、叱咤激励のように
彼はこの物語の最後まで
さりげなく、力強くハリーを支えます。

ハリーの母や教師たち、そして友人、
とにかく善意や愛情がたっぷり溢れていて、
清々しいです。
自分の善の部分が反応しているのかしら。
(我が稀少なる善パーツッ!
ブラックモードになると
怪談とか見まくってしまいます。)

そしてハリー自身も清々しい。
頭がいいというよりも
人間として賢いというか。


ただしかし
この物語、思いっきり
「次へ続く」感じで終わっております。

サブタイトルに
『クリフトン年代記第一部』とありますから
少なくとも第三部くらいにはなりそうな予感。

次のが出るのって、遠い未来だよね~
やなパターンだな
と思っていたら、
第二部が本屋に平置きされてましたので
買っちゃいましたー!

死もまた我等なり(上): クリフトン年代記 第2部 (新潮文庫)

ジェフリー アーチャー / 新潮社



このまま王道で行くのか、
裏切られるのか、
どうか飽きさせないで
引っ張っていってもらいたいです~

しかし
王道の感想って難しい。
(率直に言うと、
面白く、気持ちよく読んだ。
でも、感銘を受けるほどではなかった。
以上001.gif

*****
9月中に読んだのはこの本が最後。
小説やら、紀行&教養本やら、
忙しいといいながら、けっこう読みましたね。
(だいたいお風呂か移動中)

改めて
「9月の旅する本」と題してますが、
自分にとって、本は脳内トリップで、
行きたい時代、行きたい場所のものを
手に取ることが多いです。

10月は仕事の年末進行が始まって
バタバタしておりまして、、、
あまり読めなそうだな。
いっぱい読みたいのがあるのにな。




読んでいただきありがとうございます058.gif
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by x7nanax | 2013-10-08 21:34 | 夫人の本棚 | Trackback | Comments(2)

9月の旅する本3@踊る骸

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作品名踊る骸
作者名カミラ・レックバリ
評価(星4つ)
仕事を終えた夜中、
手を出してはいけないものを
思わず手にしてしまいました。

北欧ミステリー、踊る骸です。
エリカ&パトリック事件簿シリーズの
第五弾です。

このシリーズ、とても読みやすくて
文章も親しみやすく、
あらゆる描写が細かくてわかりやすい分、
毎度分厚い仕上がりで、今回も2.5㎝042.gif


ところが、ページをめくると最後。
止まらなくなります。

スウェーデンのフィエルバッカという
田舎の港町で、
たいがい最初は
残忍極まりない
殺人事件から始まります。

そこでエリカという作家と
彼の夫の刑事パトリックが
事件を解決していくのですが、
あとがきで池上冬樹が書いているように、
テレビドラマ的な彼らの家庭模様も
同時進行します。
これが、共感だらけで楽しい。

殺人事件には、
コンプレックスやら、トラウマやら
愛憎やら、
様々な人間ドラマが絡められ、
ミステリーに深みを与えてます。

今回は、
エリカの母の遺品の中から
見つかったナチスの勲章が鍵となり
物語が進みます。
勲章を調べてほしいと依頼した
町の歴史家が、死体となって発見され、
これをきに、
エリカの母を巡る様々な謎が解明されます。

実は、シリーズを通して
エリカには、亡き母から愛されなかった
という苦しみというか悲しみが、
つきまとっています。
その答えもこの本で、わかるのです。

それは、あまりに悲しい愛の
物語なのですが、
今、自分が親となってみると
なかなか納得できない部分が大きかったです。
ただ、私はエリカの母のように
壮絶な体験をしていないから
そう思うのかも。

エリカの物語と同時に
私がとても惹かれたのは、
ネオナチ系組織(ナチスを崇拝。
純血主義的思想。移民排除したがる)
のリーダーで、
若き日は、エリカの母とも友人だった
フランス(男性)です。

極端な思想を持ち、
犯罪もいとわない彼は、
我が子とも絶縁状態、というより、
息子は記者として
父を批判し追い詰めることを
生きがいにしています。

フランス自身、
非常にえげつない父を持っていましたが、
彼は一見その父と似ているようでいて、
非なるものがあり、
それは善なのか、優しさなのか、
純粋さなのか
わからないのですが、
何か一筋を感じさせます。
イメージで言うと、ヤクザ映画の
高倉健みたいな。
ちゃんと観たことないけど。

彼と息子との間にも
ドラマがあるのですが、
私はこれに泣きました。

今回、私は、
親と子の物語としてこの本を
読みました。
非常に切なかった。

そんな中で、レギュラーメンバー、
嫌われ者でどこか滑稽な
警察所長メルバリはこの話に
救いを与えてくれました。
意外にも!

読み終えたら、案の定
夜中3時……

やっちまいました。。。
読んだあとは、誰かと感想を共有したくて、
Amazonレビューへ(笑)
意外に評価高くないなあ。

さて、最後に、
最近、集英社文庫の
海外小説シリーズお気に入りです。
キャッチフレーズは、
あなたと世界をつなぐ数百ページ
だったかな?
まさに、それを求めているんですよ001.gif

056.gif写真は、今日の夕方の空。黄色というか金色で、
別世界のようでした。
一日雨が降ったり止んだりで、
最後の太陽がふんばったかのような
異様な気合をかんじたような気がしました。

by x7nanax | 2013-10-02 21:46 | 夫人の本棚 | Trackback | Comments(0)

今、いろいろと本を読んでいるのですが、

しおりを失くして、ページのはじっこを折って目印にしたり

カバーではさんだりしておりました。

失くさないようなしおりがほしいなーと思い、

文房具屋さんに探しに!

『SMITH』で3個のしおりを購入しました。
(今、知識本以外に3冊の文庫を併読しているので)

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・青いクリップ形はマグネットになっていて、ページを挟み込むタイプ
・24金加工された気球形の青いリボン付き
・そしてクリップ?タイプのパープル

いろんな種類があり、迷いながら選ぶのが楽しかったです072.gif

だんたん気持ちが盛り上がってきて

ブックカバーもしおりに合わせて、コーディネートしてみました。

ブックカバーは素材集をプリントアウトしたものです。

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中身はコレ↓ 旅行記大好きです☆読むときは妄想トリップ中。

ヨーロッパ鉄道旅ってクセになる! 国境を陸路で越えて10カ国 (幻冬舎文庫)

吉田 友和 / 幻冬舎


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中身はコレ↓ついついハマる北欧ミステリ。スッと小説の中に入り込めて、止まらなくなります。

踊る骸 エリカ&パトリック事件簿 (エリカ&パトリック事件簿) (集英社文庫)

カミラ・レックバリ / 集英社


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中身はコレ↓初めての作者。基本的に小説は歴史ものか海外小説ばかりです、最近。

時のみぞ知る(上): クリフトン年代記 第1部 (新潮文庫)

ジェフリー アーチャー / 新潮社



ちょっと本をおめかししたので

読む時、テンションあがります。

でもお風呂で読むときは、裸にしないと。





読んでいただき、ありがとうございます。
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by x7nanax | 2013-09-20 18:14 | 夫人の本棚 | Trackback | Comments(2)